今回はちょっとだけ箸休め的にScoopによる環境構築を多少補足します。
本シリーズでは基本的には、環境構築はScoopを用いることを前提としています。
Scoopはコマンド一つで様々なパッケージを展開可能なツールです。
Scoopは悪い意味ではまっとうなパッケージマネージャではありません。しかし、以下の条件の元では極めて有効に働きます。
- You’re a programmer/developer
- You want to set up a machine without having to visit a bunch of websites, download installers and then click through each one
- You’re comfortable working on the command line, especially with tools like Git
- You’re familiar with UNIX tools, and you wish there were more of them on Windows
- You read Hacker News and you feel like you’re ‘stuck’ on Windows and missing out on lots of cool things
- You wish there was an easier way to tell other developers how to install programs (maybe your own programs)
- You use Homebrew/apt-get and think, “this is awesome”.
https://github.com/ScoopInstaller/Scoop/wiki/So-What より。
Scoopはコマンドラインのツールに焦点を当てており、良くも悪くも、Windowsのインストーラの作法には従っていません。従って、Scoopでインストールしたものは設定のアプリのセクションでは管理不能です。基本的には削除はScoopのコマンドで行うことになります。
ただし、利点として、基本的にホームディレクトリの下に展開するだけなので、UACによる権限のエスカレーションは不要、もし、問題が生じてもディレクトリごと削除という荒っぽい解決も可能です。
バケット
Scoopで重要な要素としてはバケットがあります。まず、mainバケットという基幹となるバケットが存在します。mainバケットについては、基本的にレジストリなどで環境へのサイドエフェクトがないことなど幾つかのルールが存在します。 これらからはみ出すものとしてextraバケットなどが使われています。今回使用するNode.jsなどはmainバケットで十分なので、今回はmainバケットに焦点を絞ります。
ScoopによるNode.JSの展開
ScoopではNode.JSのLTSは以下のコマンドで展開できます。
scoop install nodejs-lts
Scoopのコマンド
scoopで便利なコマンドは幾つかあります。一つはscoop update、ScoopでNode.JS LTSは以下のコマンドで更新できます。
scoop update nodejs-lts
また、scoop updateを単に動かすことで、scoopのレポジトリから更新情報を取得して内部のテーブルが更新されます。従って、以下のコマンドで Out of dateになったコマンドを調べられます。
scoop status
scoopはscoop searchでパッケージを検索できますが、実のところ凄まじく遅いです。パッケージの検索は公式サイトで行う方が現実的です。
ScoopによるVisual Studio Codeのインストール
ScoopではVisual Studio Codeもインストール可能です。extraバケットになりますが。
ScoopのCleanup
Scoopはバージョンの更新もできますが、Scoopでの更新は基本的には追加インストールで、現在のバージョンをシンボリックリンクを付け替えているだけです。従って、そのままにしておくとディスクには旧バージョンが堆積していきます。これらの旧バージョンを一掃するにはcleanupコマンドが使えます、以下のコマンドで全てのパッケージからキャッシュされた旧バージョンを一掃できます。
scoop cleanup *
Tips
- scoop update : パッケージの更新
- scoop install : パッケージのインストール
- scoop list : インストール済みパッケージのリスト
- scoop bucket add : レポジトリの追加
次回のメイン記事もお楽しみに